芦原妃名子のブログ全文!セクシー田中さん脚本とドラマ見解の相違とは

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芦原妃名子のブログ全文
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芦原妃名子さん原作の漫画「セクシー田中さん」がドラマ化され放送されていました。

その脚本ドラマ制作側と見解の相違があったと報道されています。

その詳細について芦原妃名子さんが自身のブログに説明されていましたので

全文をご紹介します。

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目次
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芦原妃名子原作のドラマ「セクシー田中さん」

ドラマ情報

全10話

原作:芦原妃名子

脚本:相沢友子(1〜8話)芦原妃名子(9,10話)

放送期間2023,10/22~12/24

製作所作:日本テレビ

キャスト

木南晴夏

生見愛瑠

毎熊克哉

川村壱馬

前田公輝

生駒里奈

なえなの

高橋メアリージュン

安田顕

ドラマ公式サイト

 

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原作者芦原妃名子さんとドラマ脚本、見解の相違の経緯 

ドラマ化にするにあたって、まだ漫画は未完の作品で継続中であることから

「必ず漫画に忠実にする」という条件で

ドラマ化に承諾した経緯がありました。

そうでない場合にはしっかりとした加筆修正をさせていただくという条件を伝えていたと説明されています。

芦原妃名子さん原作に忠実にする条件でドラマ化に承諾

ドラマの脚本が毎回大きく改編

芦原妃名子さんが修正案を提示

それでも継続中のドラマと違うドラマの終盤内容が提出される

芦原妃名子さんが自ら9,10話を手がける

ドラマの脚本家相沢友子さんが経緯をインスタグラムに投稿

12/26芦原妃名子さんがSNSで事情を説明(すぐに削除)

「ごめんなさい」メモを残し行方不明に

ドラマ化には「必ず漫画に忠実に」、ドラマ終盤は原作者があらすじからセリフまで用意する、などの条件を出し、日本テレビ側もそれを確認していたという。  にもかかわらず、毎回、原作から大きく逸脱した脚本が提出され《枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい》と何度も訴えたという。結果、7話まではほぼ原作どおりの脚本に仕上がったものの、芦原氏が準備した8~10話の脚本は、またも大幅に改変されたものが提出された――などと経緯を明かしていた。

FLASH

9、10話を芦原妃名子さんが脚本を担当したことについて

脚本を担当していた脚本家相沢友子さんSNSでトラブルを明かしていました

脚本家の相沢友子さんが自身のInstagramで投稿

ドラマの1~8話の脚本を担当したのは、『ミステリと言う勿れ』(フジテレビ系)などの人気ドラマを手掛けてきた相沢友子氏だが、その相沢氏は自身のSNSでこの件について言及。

《最後は脚本も書きたいという原作者たっての要望があり、過去に経験したことのない事態で困惑しましたが、残念ながら急きょ協力という形で携わることとなりました》(12月24日のInstagramより)

《今回の出来事はドラマ制作の在り方、脚本家の存在意義について深く考えさせられるものでした。この苦い経験を次へ生かし、これからもがんばっていかねばと自分に言い聞かせています。どうか、今後同じことが二度と繰り返されませんように》(12月28日のInstagramより)

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芦原妃名子さんのブログ全文

芦原妃名子さんがブログに綴った経緯

ブログ全文

2024.01.26 Friday 14:31

ドラマ「セクシー田中さん」をご視聴いただいた皆様、

ありがとうございました。
 
色々と悩んだのですが、今回のドラマ化で、

私が9話、10話の脚本を書かざるを得ないと判断するに至った経緯や事情を、

きちんとお伝えした方が良いのではと思い至りました。

この文章を書くにあたって、私と小学館で改めて時系列にそって事実関係を再確認し、

文章の内容も小学館と確認して書いています。

ただ、私達は、ドラマの放送が終了するまで、脚本家さんと一度もお会いすることは

ありませんでしたし、監督さんや演出の方などドラマの制作スタッフの皆様とも、

ドラマの内容について直接、お話させていただく機会はありませんでした。

ですから、この文章の内容は私達の側で起こった事実ということになります。

「セクシー田中さん」は一見奇抜なタイトルのふざけたラブコメ漫画に見えますが…。

自己肯定感の低さ故生きづらさを抱える人達に、優しく強く寄り添える様な作品にしたい

という思いが強くあり、ベリーダンスに纏わる方々の思いにも共鳴しながら、

担当編集と共に大切に描いてきた漫画です。
 
ドラマ化のお話をいただき、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただきながら、

最終的に私が10月のドラマ化に同意させて頂いたのは6月上旬でした。

「セクシー田中さん」は連載途中で未完の作品であり、また、漫画の結末を定めていない

作品であることと、当初の数話のプロットや脚本をチェックさせていただいた結果として、

僭越ではありましたが、ドラマ化にあたって、

・ドラマ化するなら「必ず漫画に忠実に」。

漫画に忠実でない場合はしっかりと加筆修正をさせていただく。
・漫画が完結していない以上、ドラマなりの結末を設定しなければならないドラマオリジナルの終盤も、

まだまだ未完の漫画のこれからに影響を及ぼさない様「原作者があらすじからセリフまで」用意する。

原作者が用意したものは原則変更しないでいただきたいので、ドラマオリジナル部分については、

原作者が用意したものを、そのまま脚本化していただける方を想定していただく必要や、

場合によっては、原作者が脚本を執筆する可能性もある。

これらを条件とさせていただき、小学館から日本テレビさんに伝えていただきました。
また、これらの条件は脚本家さんや監督さんなどドラマの制作スタッフの皆様に対して

大変失礼な条件だということは理解していましたので、

「この条件で本当に良いか」ということを小学館を通じて日本テレビさんに

何度も確認させていただいた後で、スタートしたのが今回のドラマ化です。
 
ところが、毎回、漫画を大きく改編したプロットや脚本が提出されていました。
・漫画で敢えてセオリーを外して描いた展開を、よくある王道の展開に変えられてしまう。
・個性の強い各キャラクター、特に朱里・小西・進吾は原作から大きくかけ離れた

別人のようなキャラクターに変更される。
・「性被害未遂・アフターピル・男性の生きづらさ・小西と進吾の長い対話」等、

私が漫画「セクシー田中さん」という作品の核として大切に描いたシーンは、

大幅にカットや削除され、まともに描かれておらず、その理由を伺っても、

納得のいくお返事はいただけない。

といったところが大きなところですが、他にも細かなところは沢山ありました。

「枠にハマったキャラクターに変えないでいただきたい。

私が描いた「セクシー田中さん」という作品の個性を消されてしまうなら、

私はドラマ化を今からでもやめたいぐらいだ」と、何度も訴え、

どうして変更していただきたくないのかということも丁寧にご説明し、

粘りに粘って加筆修正し、やっとの思いでほぼ原作通りの1〜7話の脚本の

完成にこぎつけましたが…。

脚本家さん、監督さんといったドラマ制作スタッフの皆様と、私達を繋ぐ窓口は

プロデューサーの方々のみでしたから、プロデューサーの方々が当初「ドラマ化の条件」として

小学館から日本テレビさんに伝えていただいた内容を、

どのように脚本家さんや監督さん、ドラマ制作スタッフの皆様に伝えていらっしゃったのか、

残念ですが私達には知る術はなく、

当初お伝えした「ドラマ化の条件」はどうなってしまったのだろう?という

疑問を常に抱えた状態での加筆修正の繰り返しとなって、

その頃には私も相当疲弊していました。

そして、私があらすじ、セリフを準備する終盤のドラマオリジナル展開は

8話〜10話となりましたが、ここでも当初の条件は守られず、

私が準備したものを大幅に改変した脚本が8話〜10話まとめて提出されました。

特に9話、10話の改変された脚本はベリーダンスの表現も間違いが多く、

ベリーダンスの監修の方とも連携が取れていないことが手に取るように分かりましたので、
「当初の約束通り、とにかく一度原作者が用意したあらすじ、セリフを

そのまま脚本に落としていただきたい」
「足りない箇所、変更箇所、意見はもちろん伺うので、脚本として改変された形ではなく、

別途相談していただきたい」
といったことを、小学館から日本テレビさんへ申し入れをしていただきましたが、

その後も、大幅な改編がされたプロットや脚本が提出され、

それを小学館サイドが「当初の約束通りに」と日本テレビさんにお戻しするという作業が

数回繰り返されたと聞いています。
最終的に、日本テレビのチーフプロデューサーの方から「一度そのまま書くように」との

指示が出たとも伺っていましたが、状況は変わらぬまま約4週間が過ぎてしまいました。

ドラマの制作スケジュールのリミットもどんどん迫っていましたので、

本当はドラマオリジナルとなる8話〜10話全ての脚本を拝見してオリジナル部分全体で、

加筆修正をさせていただきたかったのですが、8話だけ、

何とか改変前の内容に修正させて頂いて、日本テレビさんにお渡しすることになってしまいました。

9話、10話に関する小学館と日本テレビさんのやりとりを伺い、

時間的にも限界を感じましたので、小学館を通じて9話、10話については、

当初の条件としてお伝えしていた通り、

「原作者が用意したものをそのまま脚本化していただける方」に交代していただきたいと、

正式に小学館を通じてお願いしました。

結果として、日本テレビさんから8話までの脚本を執筆された方は

9話、10話の脚本には関わらないと伺ったうえで、

9話、10話の脚本は、プロデューサーの方々のご要望を取り入れつつ、私が書かせていただき、

脚本として成立するよう日本テレビさんと専門家の方とで内容を整えていただく、

という解決策となりました。


何とか皆さんにご満足いただける9話、10話の脚本にしたかったのですが…。

素人の私が見よう見まねで書かせて頂いたので、私の力不足が露呈する形となり反省しきりです。

漫画「セクシー田中さん」の原稿の〆切とも重なり、相当短い時間で脚本を

執筆しなければならない状況となり、推敲を重ねられなかったことも悔いてます。

9話、10話の脚本にご不満をもたれた方もいらっしゃるかと思います。

どのような判断がベストだったのか、今も正直正解が分からずにいますが、

改めて、心よりお詫び申し上げます。

最後となりましたが、素敵なドラマ作品にして頂いた、素晴らしいキャストの皆さんや、

ドラマの制作スタッフの皆様と、「セクシー田中さん」の漫画とドラマを愛してくださった

読者と視聴者の皆様に深く感謝いたします。

2024.1.26

芦原妃名子

※こちらのブログ、10年も放置してしまったため、1日の訪問者数が既に一桁でして…

なので今回、X(旧Twitter)新規アカウントを作って、同時にご報告させていただいてます。

芦原妃名子

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芦原妃名子さんのブログ全文、脚本ドラマ見解の相違についてまとめ

芦原妃名子さんのブログ全文をお届けしました。

芦原妃名子さんの訃報に接し、心からお冥福をお祈りいたします。

自己肯定感の低いが故に生きづらさを感じている優しく強く寄り添える作品にしたいという

原作者の芦原妃名子さんの強い思いがとても感じられます。

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